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競歩の才能が開花するとき? 競歩選手の身体のはなし

2017年09月03日(日)
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日本で最も人気のあるスポーツといえば、野球、サッカー、テニス、それともゴルフ?
正解はウォーキング。実施人口で数えると約2,000万人。野球やサッカーが750万人程度と言われているので、その圧倒的なボリュームが実感できますよね。

さて、ウォーキングが初めてオリンピック競技として登場するのは1908年のロンドンオリンピック。つまり競歩です。競歩の起源には諸説ありますが、ローマ時代の軍事訓練の一環として、また英国貴族の間で嗜まれていた散歩が競技化したもの、などと言われています。

当サイトでもお世話になっている、元シドニー・オリンピック代表の柳澤哲さんにお話をうかがうと、もともと長距離の選手だったのが「高校の部活で走るとビリから2番目。試しに競歩をやってみると上から2番。それからは、おもしろくなって本格的に」はじめられたのだそう。ウソのような話ですが、元日本記録保持者の競歩選手が「走りはいまひとつ…」、というのはなんだか不思議な気がしませんか。

実は競歩と長距離走では、使う筋肉、鍛える筋肉がちょっと違います。マラソン選手をイメージするとわかりやすいのですが、よく2時間も走れるな、と思ってしまうぐらいスラリと華奢な体型。一概には言えませんが、競歩の選手はマラソン選手に比べるとガッシリに見えます。

競歩では、「どちらかの足が常に地面についていること」、「接地した足は、地面と垂直になるまで、膝を伸ばさなければならない」という2大ルールがあることは皆さんご存じのところ。つまり歩き方に制約があるため、脚以外の全身をフルに使ってスピードアップしなければなりません。よく、水泳は全身運動だ、などと言われますが、同じように競歩も全身運動なんですね。

ちなみに短距離系の選手が鍛えるのは主に「速筋」といわれる繊維の太い筋肉。対して長距離の選手は「遅筋」という繊維の細い筋肉が多く、そのため華奢に見えます。競歩はいわばその中間。瞬発力の「速筋」と持久力の「遅筋」、両方の筋肉をバランスよく鍛えることになります。
競歩選手のトレーニングは、もちろんウォーキングにも活かせます。しっかり腕を振ること、全身を使って歩くことは、バランスの良い筋力強化に効果的。筋肉は脂肪を燃やす唯一の器官ですから、筋肉があるほど脂肪を燃焼。ムダに太ることもありませんね。

ところで、柳澤さんのお話によると、「世界の競歩選手たちを例にとっても、長距離走はけっして速くないというのは珍しくない」のだそう。皆さんのまわりで「運動は昔から苦手なんだよな」なんて言ってる少々心配なメタボさんがいたら、ぜひ一緒にウォーキングに誘ってみてください。眠っていた競歩の才能が開花するかも、ですよ。

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