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どうやら、歩くことは頭に良いらしい。 ジョブス、芭蕉と山頭火

2017年09月03日(日)
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どうやら歩くことは頭に良いらしい。たとえばiphoneをはじめとした数々の美しいプロダクトを生み出したアップルの創設者、スティーブ・ジョブスが「散歩」を日課にしていたことはすでに有名な話。ジョブスはクリエイティブな問題を考える際、会議さえ歩きながら行ったそう。実はこれ、医学的にも説明が可能。歩くことによって血行が促進されるので、取り入れた酸素が全身をイキイキと巡ります。

新鮮な酸素でいっぱいの脳は活性化され、その結果、頭の回転が早くなると考えられます。しかし、ジョブスは「医学的な理由」があって歩いたのでしょうか?参考資料などを見るにつれ、彼が教えを受けたとされる「禅」の思想の影響ではないかとも思えるのです。「鏡をじっと見つめていると、正しいビジョンが見えてくる。自分の中にあるものを取り出せばいいんだ。」ジョブスは自分と深く対話するための手段として、ひとり深く集中できる「散歩」を好んだのではないでしょうか。

かわって松尾芭蕉や種田山頭火。ひたすらにひとり歩き、自分と対話し、深く道と向き合った俳人です。芭蕉が旅した奥の細道の総移動距離は約2,400km。歩いた距離は毎日平均して4里(約16km)。45歳から歩きはじめました。

「まっすぐな道でさみしい」と詠んだ山頭火も40歳を過ぎて旅にでています。芭蕉は自然を見つめて人間のわび・さびを、山頭火はまるでツイッターのように、人生のある一面の真理を詠みあげました。どの言葉を選んでみても、机の上では生まれ得ない実直で奥深い感性に触れることができます。歩くことは考えること。「考える脚」は誤答ですが、あながち間違いとも言い切れませんね。

人間の脳は文明進化にともなって大きくなっているのでしょうか?実はサイズは古代からほとんど変わっていません。むしろ3万年間で10%縮小している、という報告もあるようです。対して脳の情報処理能力は文明の求めに応じて効率よくアップデートされてきましたが、使われないことで退化していく能力もあるのでは。たとえば芭蕉や山頭火、またジョブスが自身と向き合って探し続けたような、ひとりで答え見つける能力。

メールやSNS、ニュースの更新通知や新入荷の丁寧なご連絡。いまさら否定しようのない便利な世の中ですが、やはり情報の過剰摂取なのか、ドッと疲れを感じてしまう方も多いハズ。考えてみれば過剰なのは情報だけではないのかも知れません。飛行機や新幹線の圧倒的なスピードは、わたしたちのご先祖さまにとっては異常なのかも。やっぱり、歩くスピードって自然。ちょっとストレスが、とおもったときの散歩ほど即効性のあるものはありませんよね。

「分け入っても分け入っても青い山」と詠んだのは山頭火ですが、たった今のわたしは、分け入っても分け入ってもメールの山。さて、ちょっと散歩してきます。

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